顔は毎日ていねいに洗っているのに、“あの部分”のケアには無頓着だったかも――」
そんな気づきがふと訪れたのは、40代を迎えたある日のことでした。
実は、FEMILIE編集部の私たちも、かつては同じ。「恥ずかしい」「特別なことじゃない?」そんな思い込みやタブー視が、知らず知らずのうちに、私たちのケア意識からデリケートゾーンを遠ざけていたのです。
でも更年期を意識しはじめた頃、体が静かに発していた「小さなサイン」に気づくように。今回は、そんな変化に寄り添うフェムケアの第一歩“デリケートゾーンの洗い方”についてお届けします。
「ムレる」「かゆい」「においが気になる」…それ、私だけじゃなかった

締めつけ感が気になってリラックスできない
汗やおりもののにおいが気になる
どんなに清潔にしていても、すっきりしない…
そんな経験、あなたにもありませんか?
実はデリケートゾーンは、汗腺や皮脂腺が多く、常在菌も豊富なため、湿度が高くなりやすく、雑菌が繁殖しやすい場所です。加えて、加齢により女性ホルモンが減少すると、皮膚や粘膜のうるおいが低下し、乾燥やかゆみ、においの変化も起こりやすくなります。
「誰にも相談できないから」とついつい見過ごしてしまうその違和感こそ、自分の体からの大切なメッセージかもしれません。
フェムケアは、“恥ずかしいこと”じゃない

ままず知っておいてほしいのは、デリケートゾーンは顔以上に繊細な場所だということ。
皮膚の厚みは顔の半分以下。さらに、健康な膣内は弱酸性(pH3.8~4.5)を保ち、外部からの雑菌や刺激から体を守っています。
ところが一般的なボディソープはアルカリ性寄りのものが多く、洗いすぎや合わない洗浄成分は、この自然なpHバランスを乱し、トラブルの原因になってしまうのです。
ムレやすさ
黒ずみや乾燥
かゆみ・不快感
こうした症状を改善・予防するには、適切なケアとアイテムの選び方がとても大切です。
たった30秒。それでも、確かな「変化」が

ある日、思い切って専用ソープを手に取ってみたんです。
泡を手にとり、やさしくふわっと包み込むように洗うだけ。
ごしごし擦らなくてもいい。鏡で確認する必要もない。“そっと触れて、そっと流す”だけでOK。洗ったあとは、清潔なタオルでやさしく水分をオフ。それだけなのに、次の日ふと気づきました。
「なんだか今日の私、少し心地いい」
肌の快適さもあるけれど、それ以上に、“自分をていねいに扱った”という安心感が、心をふわりとほどいてくれたような感覚でした。
はじめての人へ|アイテム選びのちょっとしたヒント

「専用ソープって、ハードル高そう…?」
そんなふうに感じていた私たちでも、最初に選んだのは通販で購入した1,000円台のアイテム。
フェムケアにおいて大切なのは、“始めてみよう”という最初の一歩です。
下着の縫い目が当たってヒリヒリする
自分の匂いが気になって、パートナーと距離を置いてしまう
そんなふうに、ほんの少しの不快感が、私たちの心をぎゅっと小さくしてしまうこともあります。
でも、気づいたときが、ケアのタイミングなんです。
専用ソープを選ぶときのポイント
チェック項目 | 理由 |
---|---|
pHバランスが整っている | 弱酸性で膣内環境を守る |
無香料(微香性)・無着色 | 刺激を避け、においをごまかさない |
泡 or ジェルタイプ | 摩擦を軽減し、肌を傷めない |
今日からできる、デリケートゾーンケアの3ステップ

STEP 1:専用ソープを1本、手元に置いてみる
「気になったときにすぐ使える」ようにしておくだけで、自分を気遣う準備が整います。
忙しい日、気分が乗らない日はお休みしてもOK。
“やるか・やらないか”ではなく、“やりたいときにできる状態にある”ことが大切なのです。
STEP 2:泡でふんわり包んで洗う
デリケートゾーンのケアに、特別なテクニックは必要ありません。手のひらでしっかり泡立ててから、外陰部を包むようにやさしく洗うだけ。
抵抗があるなら見なくても大丈夫。こすらない・力を入れないが原則です。
STEP 3:仕上げの保湿も忘れずに
デリケートゾーンを洗ったあとは、清潔なタオルでやさしく押さえて水分を取ります。
その後は、保湿ケアもプラスしましょう。
実は、デリケートゾーンも年齢とともに乾燥しやすくなります。乾燥は、かゆみやヒリつき、黒ずみの原因にも。
使用するアイテムは、市販の専用の保湿ジェルやオイルがおすすめです。
お風呂あがりのほんの1分が、快適さを守ってくれますよ。
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最後に| フェムケアは「私」を大切にすること

最初は誰でも、「そんなの必要なの?」と思うかもしれません。でも、続けてみるとわかってくるんです。
デリケートゾーンのケアは、誰かのためでも、特別な日のためでもない。
「私が、心地よく生きるため」のもの。
「自分を愛し、自分を大切にするためにできるケア」それが、私たちFEMILIEが考えるフェムケアの原点です。